インプラントを長期機能させるには歯ブラシがとても重要です。
すでに、インプラント入っている患者様の中には「定期的に歯医者でクリーニングしているから大丈夫」
と思ってらっしゃる方が結構いらっしゃいます。それは、間違いです。
お口の中のばい菌は、食べ物を食べた後、数分で増殖してしまいます。
ですから毎食後自分で掃除するのが基本となります。
定期的に歯医者で行うクリーニングは、石になって歯ブラシで取れないものを掃除しているだけです。
さて、インプラント患者様が、将来寝たきりになった場合、どなたが歯ブラシをしてくれるのでしょうか?
しかも、毎食後ごとにスクラビング法を中心としたきちんとした歯ブラシをです。
もちろん誰もやってくれません。介護の現場は忙しいのです。ヘルパーさんやご家族もそこまで時間がありません。
歯ブラシがきちんとできないと、お口の中の細菌が増殖して、インプラント周囲炎になります。
これらの菌は誤嚥性肺炎を引き起こす大きな一因になっていると思います。
インプラント治療を行う年齢は経験上50歳から60歳以上が多いです。
下手をすると20年経たないうちに寝たきりになるかもしれません。
インプラントが日本で急速に普及して20年以上が経ちます。
介護の現場ではすでにこのような問題が起こっているのです。
インプラントが入っている寝たきりの方の「口の臭いは凄い!」ということは、
ケアマネ、ヘルパー、介護福祉士、往診の衛生士はみんな知っています。
知らないのは歯科医師の多くと、これからインプラント治療を受けようとする患者だけです。
インプラント治療を行う前にもう一度よく考えてください。
次は「インプラント治療を一回受けたら次もインプラント?」です。